端末をコンセントに接続するだけでインターネットが利用できるとして、現在注目を集めているホームルーターですが、通信速度にも定評があり、サービスの公式サイトには光回線も顔負けの通信速度が記載されています。
ただし、ホームルーターの利用を検討しているのであれば、公式の情報だけではなく利用者が実際に測定した通信速度も確認しておく必要があります。
本記事では、その通信速度の実測値をサービス別に紹介しているので、ぜひホームルーター選びにお役立てください。
通信速度の用語
通信速度には「bps」や「Ping」という通信速度を表す数値があるので、まずはそれらが何を表している数値なのか確認しておきましょう。
bps(ビー・ピー・エス)
「bits per second(ビット・パー・セカンド)」の略であり、1秒間に何bit(ビット)のデータを送信できるのかを表しています。
bpsの値が大きいほど多くのデータを送信できるため、インターネットの通信速度も速いということになります。
インターネットの通信速度は、下記の3つの単位のいずれかを用いて表されることが多いです。
Kbps (キロビットパーセカンド) | 1Kbps=1,000bps |
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Mbps (メガビットパーセカンド) | 1Mbps=1,000Kbps (=1,000,000bps) |
Gbps (ギガビットパーセカンド) | 1Gbps=1,000Mbps (=1,000,000,000bps) |
上り・下り
「上り・下り」はインターネット通信の方向のことで、単位は上で説明したbpsを用います。
上り
パソコンや携帯電話から、インターネット上へデータを送信(アップロード)する方向を表します。
また、上り速度はデータを送信する速度のことを表し、主に動画を投稿する場合に必要な速度です。
下り
インターネット上から、パソコンや携帯電話にデータを受信(ダウンロード)する方向を表します。
また、下り速度はデータを受信する速度のことを表し、主に動画を視聴する場合に必要な速度です。
Ping値(ピング値、ピン値)
Ping値はデータを送信してから返答が返ってくるまでの「応答速度」を表すものです。
単位はms(ミリ秒)であり、Ping値が小さいほどデータが返ってくる時間が短い(応答速度が速い)ことを表しています。
Ping値はオンラインゲームに影響することが多く、値が大きい場合(データを送信してから返ってくるまでの時間が長い場合)は、ラグが起きやすくなります。
かなり速い | 20ms以下 |
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速い | 21ms~35ms |
普通 | 36ms~60ms |
遅い | 61ms~100ms |
かなり遅い | 101ms以上 |
Webサイトの閲覧などは60ms以下であれば快適にできます。
オンラインゲームをする場合は35ms以下、格闘ゲームやシューティングゲームをプレイする場合は20ms以下のPing値が望ましいです。
通信速度の目安
オンラインゲームや動画視聴など、どんな目的でインターネットを利用するかによって、必要となる通信速度は異なります。
自身のインターネット利用の目的と、「下り速度・上り速度・Ping値」それぞれの目安を照らし合わせて確認してください。
上り速度の目安
用途 | 通信速度の目安 |
---|---|
メールやSNSのメッセージ送信 | 1Mbps |
SNSの写真投稿・ビデオ通話 | 3Mbps |
SNSやYoutubeなどの動画投稿 | 10Mbps |
オンラインゲーム | 10~30Mbps |
下り速度の目安
用途 | 通信速度の目安 |
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メールやSNSのメッセージ受信 | 128Kbps~1Mbps |
WebサイトやSNSの閲覧・ビデオ通話 | 1Mbps~10Mbps |
動画視聴(Youtubeなど) | 3Mbps~25Mbps |
オンラインゲーム | 30Mbps~100Mbps |
Ping値の目安
用途 | Ping値の目安 |
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メールやSNSのメッセージ送受信 | 100ms以下 |
WebサイトやSNSの閲覧 ビデオ通話・動画視聴 | 60ms以下 |
オンラインゲーム | 20ms以下 |
ホームルーターの平均速度
項目 | 平均速度 |
---|---|
下り(ダウンロード)速度 | 136.03Mbps |
上り(アップロード)速度 | 15.54Mbps |
Ping値 | 57.27ms |
ホームルーターの平均速度を見てみると、オンラインゲームをするにはややPing値が高いかもしれませんが、Webサイトの閲覧や動画視聴などは快適に行えるだけの速度が出ています。
ホームルーターは無線電波を使用しているため、周囲に障害物があったり、基地局から電波の届きにくい窓から離れた場所に置くと速度が遅くなることがありますので、設置場所に注意してください。
各ホームルーター 平均速度
ドコモ home5G 平均速度
項目 | 平均速度 |
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下り(ダウンロード)速度 | 173.8Mbps |
上り(アップロード)速度 | 19.12Mbps |
Ping値 | 52.79ms |
ドコモ home5Gは、通信速度に定評があるホームルーターで、通信速度に満足している人が多いサービスです。
下り速度は100Mbpsを大幅に上回っており、インターネットサーフィンや動画視聴も快適に楽しめるほどの通信速度となっています。
家族で同時接続しても、通信速度が低下し不満を感じることは少なさそうです。
ただPing値が高いため、オンラインゲームをプレイするとラグが頻発してしまうかもしれません。
そのため主な利用用途が「サイト検索や映画視聴」である方におすすめですよ。
WiMAX 平均速度
項目 | 平均速度 |
---|---|
下り(ダウンロード)速度 | 129.1Mbps |
上り(アップロード)速度 | 24.02Mbps |
Ping値 | 47.17ms |
WiMAXのホームルーターの通信速度も100Mbpsを超えており、インターネットサーフィンや動画視聴も問題なく楽しめるほどです。
home5Gには及びませんが、それでも満足して利用できるでしょう。
またUQ WiMAXでは15日間のお試しキャンペーンを実施しており、自宅でどれぐらいの通信速度が出るのか計測することができます。
ホームルーターの通信速度に不安があるという場合は、UQ WiMAXがおすすめですよ。
ちなみにWiMAXでは、各プロバイダごとに月額料金やキャンペーンが異なっています。
以下の記事ではWiMAXのプロバイダを徹底比較し、ランキング形式でおすすめプロバイダを紹介しています。
ぜひ併せて参考にしてくださいね。
ソフトバンクエアー 平均速度
項目 | 平均速度 |
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下り(ダウンロード)速度 | 61.58Mbps |
上り(アップロード)速度 | 7.42Mbps |
Ping値 | 44.77ms |
ソフトバンクエアーは、下り、上りともにホームルーターの平均値を下回っているものの、サイトの閲覧や動画視聴は問題なく行える速度です。
また、最新機種の「Air ターミナル5」は高速通信の5Gに対応しており、サイトの閲覧や動画視聴など、従来よりも快適に利用できるようになりました。
auホームルーター5G 平均速度
項目 | 平均速度 |
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下り(ダウンロード)速度 | 51.02Mbps |
上り(アップロード)速度 | 6.69Mbps |
Ping値 | 52.66ms |
auホームルーター5Gは、平均値を下回っているものの、サイトの閲覧や動画視聴は可能です。
auホームルーターの端末は「「Speed Wi-Fi HOME 5G L11」と「Speed Wi-Fi HOME 5G L12」の2種類あります。「Speed Wi-Fi HOME 5G L12」は上記の数値よりも優れていますので、速度重視の方は「Speed Wi-Fi HOME 5G L12」を選択することをおすすめします。