光回線とは?
光回線は「光ファイバーケーブル」を利用してデータを送受信するインターネット回線のことです。
光信号の通信に使用されるケーブルで、高速信号を長距離に伝送できます。光回線が通信の速度と安定性に優れているのは、この光ファイバーケーブルを用いてインターネットに接続するためです。
光回線を利用するには、この光ファイバーケーブルを自宅に引き込む必要があります。
電柱から自宅まで光ファイバーケーブル(有線)で接続するため、通信速度が安定しやすいのが特徴です。
光回線の仕組み
基地局から送られた光信号は、住宅に設置した機器を経由することでデジタル信号に変換され利用できるようになります。
①光コンセント
電柱から建物に引かれた光ファイバーケーブルとONUを接続するためのコンセント
②ONU(光回線終端装置)
光ファイバーケーブルから送られてくる光信号をデジタル信号に変換する機器
③ルーター
パソコンやスマホなど、複数の端末をインターネットに接続するための機器
基本的に光回線を使う場合には、回線事業者とプロバイダという2社と契約することでインターネットを利用できるようになります。
回線事業者とプロバイダについては下記で解説しています。
回線事業者とプロバイダ
光回線でインターネットに接続するには、回線事業者とプロバイダが必要です。
それぞれがどのようなものか確認しましょう。
回線事業者
回線事業者は、インターネットに接続するための回線や機器を提供する事業者のことです。
光ファイバーケーブルやONU(光回線終端装置)の提供、開通工事などを行うのが回線事業者にあたります。
NTT、KDDI、JCOM
ただ、インターネットに接続するには回線事業者のほかにプロバイダという事業者が必要です。
プロバイダ
プロバイダはインターネット・サービス・プロバイダ(ISP)の略で、回線をインターネットに繋げる接続事業者のことを指します。
プロバイダの主な役割は「IPアドレス(※)を発行すること」です。※スマホやコンピュータを識別する番号
プロバイダにIPアドレスを発行してもらうことで、インターネットに接続できるようになります。
GMOとくとくBB、楽天、So-net
光回線の分類
使用している回線の種類から、光回線は3つの分類に分けられることがあります。
先ほど解説した仕組みはどれも同じです。
それぞれ1つずつ見ていきましょう。
NTT系光回線
フレッツ光
フレッツ光はNTT東日本・NTT西日本が提供する光回線サービスです。
NTTが自社で敷設した回線を使っており、フレッツ光の提供地域は全国に及びます。
光回線の中では知名度が高く、全国で高いシェアを誇っています。
フレッツ光は別途プロバイダと契約するため、好みのプロバイダを選べるのが特徴です。
光コラボ(光コラボレーション)
光コラボは、NTT東日本・NTT西日本(フレッツ光の提供元)の回線を借り受けて提供されている光回線サービスです。
フレッツ光と同じ回線を使っているため、最大通信速度や利用できるエリアはフレッツ光と同様です。
ソフトバンク光、ドコモ光、楽天ひかり
光コラボごとに工事費無料のキャンペーンやキャッシュバックが行われており、光回線をお得に利用できる場合が多いです。
ダークファイバー系光回線
ダークファイバー系光回線は、NTT東日本・NTT西日本の予備回線(ダークファイバー)を独自に管理して提供されている光回線です。
ダークファイバーとは?
NTTが保有している光ファイバーのうち、インターネット回線として使用されていない予備回線を「ダークファイバー」と呼びます。
ダークファイバーは光信号が通っていない状態(=ダーク)から名前が付きました。
NURO光
NURO光はダークファイバーを使って提供されている光回線サービスです。
「G-PON」という規格を採用しており最大2Gbpsという最大通信速度が特徴です。(一般的な光回線は1Gbps)
ソフトバンクのおうち割光セットが適用できるため、ソフトバンクのスマホをお持ちの方は通信費用を抑えられます。
ただ、NURO光は利用できるエリアが限られているので確認が必要です。
北海道、関東地方、東海地方、関西地方、中国地方、九州地方
※該当している地域でも利用できない場合があります。
NURO光のサービス概要や利用できるエリアについては以下の記事で詳しく解説しています。
auひかり
auひかりはKDDIの回線網とダークファイバーを組み合わせて提供されている光回線サービスです。
2018年5月時点でNetflix社のストリーミング速度実測測定にて、auひかりは速さNo.1になりました。
auスマートバリューというスマホとのセット割引も行っており、auスマホの方は通信費用を抑えられるというメリットがあります。
ただ、auひかりも利用できるエリアが限られているため確認が必要です。
北海道、東北地方、関東地方、中部地方、中国地方、四国地方、九州地方
※該当しているエリアでも利用できない場合があります
auひかりのサービス概要や利用できるエリアについては以下の記事で詳しく解説しています。
電力系光回線
電力系光回線とは、電力会社の所有する回線を利用して提供する地域限定の光回線サービスです。
主に西日本で展開されており、地域密着型のサービスとなっています。
電力系光回線のサービスは以下の通りです。
光回線 サービス | 提供エリア | 電力会社 |
---|---|---|
コミュファ光 | 東海・中部地方 | 中部電力 |
eo光 | 近畿地方、福井県 | 関西電力 |
MEGA EGG | 中国地方 | 中国電力 |
Pikara光 | 四国地方 | 四国電力 |
BBIQ | 九州地方 | 九州電力 |
どの電力会社の光回線サービスを利用しても「auスマートバリュー」や「自宅セット割」を適用できるため、auやUQmobileスマホをお持ちの方はお得に利用できます。
光回線の中では料金が安い場合も多いため、該当地域にお住まいの方は電力系回線からチェックしてみましょう。
光回線のメリット
ここからは光回線を利用するメリットを4つ紹介していきます。
1つずつ見ていきましょう。
回線速度が安定しやすい
1つ目のメリットは「回線速度が安定しやすい」です。
光回線は光ファイバーケーブルを使い有線で接続できるため、回線速度が安定しやすいという特徴があります。
回線速度の安定性は「インターネットを快適に使えるかどうか」に直結するため重要な要素です。
そのため、回線速度が安定していることは大きなメリットと言えます。
データ容量が無制限
2つ目のメリットは「データ容量が無制限に使える」です。
光回線には「1日~GBまで」「1ヶ月~GBまで」という通信容量の制限がないため、好きなだけインターネットを使えます。※著しい場合には速度が制限される場合があります
無線ルーターを使うことで、パソコンやスマホ・ゲームなどがインターネット接続可能になります。スマホのデータ容量の節約にもなります。
ひかり電話が利用可能
3つ目のメリットは「ひかり電話が利用できる」です。
光回線を契約することで、光ファイバーを使った「ひかり電話」という電話サービスが利用できます。
一般的な固定電話の通話料金は「9.35~44円/3分」ですが、ひかり電話は「8.8円/3分」で利用できるため通話料金を大幅に抑えられます。
固定電話をよく使う方は通話時間を気にせずに通話を楽しめます。
アンテナ不要でテレビが視聴可能
4つ目のメリットは「アンテナ不要でテレビの視聴ができる」です。
光ファイバーを通して電波を受信するため、アンテナを設置する必要がなくなります。
アンテナが不要なため家の外見が変わることはありません。
光回線の注意点
光回線のメリットを解説してきましたが、光回線を利用する上で知っておきたい注意点もいくつかあるので解説していきます。
1つずつ見ていきましょう。
工事が必要である
1つ目の注意点は「光回線を利用するには光ファイバーケーブルを自宅に引き込む工事(開通工事)が必要である」です。
一般的に光回線の工事は申し込んでから2週間~1ヶ月後に行われるため、余裕を持って申し込みましょう。
工事費用は発生しますが、実質無料になるキャンペーンを行っている光回線サービスが多くあります。
持ち運びができない
2つ目の注意点は「持ち運びができないインターネット回線である」です。
外出先でインターネットを利用する場合には、ポケット型WiFiかフリーWi-Fiを使って接続する必要があります。
違約金が発生する場合がある
3つ目の注意点は「短期間で解約してしまうと違約金が発生する場合がある」です。
基本的に光回線には2年・3年などの契約期間が設けられており、満了を待たずに解約すると違約金が発生します。
また、光回線の解約に伴って工事費残債や撤去工事費などが発生することもあります。
工事費残債
工事費を分割で支払っていた場合の、未払い分の工事費のこと。
撤去工事費
引き込んでいた光ファイバーケーブルを撤去する工事費のこと。
まとめ
光回線について解説してきましたが、いかがでしたか。
光回線は光ファイバーケーブルを使った有線接続で、最大通信速度が1Gbps出るインターネット回線です。
光回線のメリットと注意点をまとめます。
当サイトではインターネット回線のいろはを分かりやすく解説しているので、ぜひ他の記事も参考にしてみてください。